2015年7月16日木曜日

「Live in Nottingham 1990」キャラバン

 
1967年に結成され70年代に名作を次々と世に送り出したイギリスの名バンドCaravanが、1990年にオリジナルメンバーで再結成し、イギリスのノッティンガムで行ったライヴ。英Central TV音楽番組放送用に録画された高画質映像です。

TV放送されなかった『If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You』と『In The Land Of Grey And Pink』も収録されています。

[members]
Pye Hastings(ボーカル、ギター)
Richrard Sinclaire(ボーカル、ベース)
Dave Sinclaire(オルガン、ピアノ、キーボード)
Richard Coughlan(ドラムス)

[guest]

Jimmy Hastings(サックス、フルート)

[setlist]
1. Headloss
2. Videos Of Hollywood
3. Nine Feet Underground
4. If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You
5. Winter Wine
6. In The Land Of Grey And Pink
7. For Richard
  
演奏曲目が収録されたアルバムは以下の通り。

『If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You』
『For Richard』
 :「If I Could Do It All Over Again, I'd Do It All Over You」(1970)
『Nine Feet Underground』
『Winter Wine』
『In The Land Of Grey And Pink』
 :「In The Land Of Grey And Pink」(1971)、
『Headloss』
 :「For Girls Who Grow Plump In The Night」(1973)、
『Videos Of Hollywood』
 :「Back to Front」(1982)、

名曲のオンパレードですが、メンバーの出入りが激しい中、すべてオルガンのデイヴ・シンクレアが在籍してきた時期のアルバムからとなっています。

デイヴ・シンクレアは基本的にシンセを弾いていて、ファズ・オルガンの音でピッチベンドという“荒技”も当然のように飛び出すのが、いかにも1990年的です。でもオリジナルの良さを損ねていないセンスの良さがまた光るのです。

パイ・ヘイスティングとデヴ・シンクレアの、ともにマイルドな美声を聞かせる二人のボーカリストがしっとりとボーカル曲を聴かせたかと思うと、カンタベリー・ジャズ・ロックのテクニカルなインストに突入するというこの振り幅。これがCaravanらしさですね。

1970年代の翳りはあまり感じられませんが、曲の良さ、演奏の巧みさ、歌の魅力と、キャラバンの素晴らしさが時代を越えて伝わってくる名演です。