2014年1月20日月曜日

「Live in Modena 1975」レ・オルメ



イタリアのキーボード・トリオLe Ormeが1975年5月にイタリアのModenaで行ったコンサート映像。

[members]
Toni Pagliuca(キーボード)
Aldo Tagliapietra(ボーカル、ベース、ギター)
Michi Dei Rossi(ドラムス、パーカッション)

[set list]
1. Sera
2. India
3. Felona e Sorona(抜粋)
4. Cemento Armato
5. Medley (La Porta Chiusa - Collage)

後にダブル・キーボードになったりギター奏者が加入したりしますが、この時点ではトリオ編成で「Collage」(1971)から「Cllage」と「Cemento Armato」、「Uomo Di Pezza」(1972)から「La Porta Chiusa」、「Felona e Sorona」(1973)から同アルバム抜粋、「Contrappunti」(1974)から「India」、そして1975年のシングル曲「Sera」を演奏しています。「Cemento Armato」から切れ目無しでなだれ込んで行くラストは、インスト部分を繋げたメドレーになっていますね。

TV放映用と思われる映像で、数台のカメラを駆使して記録された演奏の様子はとても見応えがありますが、いかんせん画質・音質ともに厳しいのが残念です。1975年であれば時期的にもっとクリアな映像であってもおかしくないので、尚更その質の悪さが惜しまれます。

しかし演奏は素晴らしく、サポートなどを入れずに3人だけで見事なステージを繰り広げています。決してテクニック的に聴衆を圧倒するようなパフォーマンスではありませんし、そういう音楽性のバンドでもないのですが、タイトに引き締まったアンサンブルとそれぞれの楽器の音を活かした思いの外厚みのあるサウンドに引込まれますね。あらためて豊かな音楽性を感じさせてくれます。

多彩で深みのあるトニー・パッリューカのキーボードを中心に、哀愁あふれるアルド・タリアピエトラのボーカルがLe Ormeのクラシカルで浮遊感あふれる独特な世界を築いていきますが、ミキ・デイ・ロッシの安定感抜群なドラミングもまた大きな魅力です。

ハイライトはやはりインストパートが充実している「Felona e Sorona」と言えますが、「India」もライヴ用アレンジで聴かせますし、もともとメロディーが美しくアルドのボーカルが特徴のバンドなので「Sera」のようなポップな曲もまた良いですね。

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