2013年11月16日土曜日

「RTVE Show 1977」イセベルグ



スペインの超絶ジャズ・ロック・バンドIceberg(イセベルグ)が、スペイン国営放送局(RTVE)の番組で1977年に行なったスタジオライヴ。

[members]
Joaquím "Max" Sunyer(アコースティック&エレクトリック・ギター)
Josep "Kitflus" Mas(エレクトリック&アコースティック・ピアノ、シンセサイザー)
Jordi Colomer(ドラムス)
Primitiu "Primi" Sancho(ベース)

[set list]
1. Joguines
2. Allegrias del Mediterraneo

演奏されているのはどちらも3rdアルバム「Sentiments」(1977)に収録されている曲。曲順もそのままでアルバムのラストを飾る2曲です。

1stアルバム「Tutankhaon」(1975)制作時には専任ボーカリストがいてギターのヨアキム・マックスもボーカルを取っていたので、英語&スペイン語による歌やコーラスを含んだシンフォニックな面がありましたが、ボーカリストは1stのみで脱退。その後は一気にハードなジャズ・ロック路線に突き進むことになります。

そこで完成させたこの3rd「Sentiments」は、年代的にはクロスオーヴァー&フュージョンの台頭に呼応したかのようなオールインスト作ですが、ロック寄りの作品を出していたReturn to ForeverやMahavishnu Orchestra、さらにはちょうど同時期に活躍していたBrand Xのように、フュージョンと言うにはロック的な荒々しさが残るジャズ・ロックの傑作となりました。

流れるようなギターと、それに負けじとユニゾンを仕掛けるジョセフのキーボードのスリリングなアンサンブルや、自由奔放に弾きまくる両者のソロ・パートなど、最初から最後まで全く緩むことのない緊張感の連続。「Joguines」で見せるスペインらしさも良いアクセントになっています。

一糸乱れない演奏は、リズム・セクションの素晴らしさも物語っていますね。特に熱いディストーション・ギターの音とともにロックなストレートさを感じさせる、ジョルディのドラミングがまた魅力です。

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