2013年4月18日木曜日

「Live at Palacio Das Artes 1989」ザグラド



ブラジル随一のシンフォニック・ロック・バンドSagrado(2ndアルバムまでのバンド名はSagrado Coração da Terra:ザグラド・コラソン・ダ・テハ)が、ブラジル南東部のベロオリゾンテで行なった1989年のライヴで、曲は2nd「Flecha」(1987)から「Cosmos X Caos」。

[members]
Marcus Viana(ボーカル、エレクトリック・バイオリン、キーボード)
Augusto Renno(ギター)
Ronaldo Pellicano(キーボード)
Ivan Correa(ベース)
Lincoln Cheib(ドラムス)

[Guest Musicians]
Rosani Reis(ボーカル)
Vanessa Falabella(ボーカル)

とにかくマルクス・ヴィアナの、文字通り「天翔る」がごとき華麗なバイオリンが素晴らしいですね。彼は元々クラシック・バイオリニストですが、クラシック出身者に有りがちなロック的なリズムに乗り切れない感じというのが全くなく、実に小気味良くテクニカルなフレーズを叩き込んできます。

雄大な自然やスピリチュアルな世界を感じさせるスケールの大きさと、ポジティブな明るさを持った曲もブラジルらしさ満点。ヴィアナのボーカルも良い味を出していますし、バックの二人の女性ボーカルも曲に勢いを与えてくれています。

1980年代半ばにデビューした彼らですが、その音楽には1980年代初頭の英国ポンプ・ロックの影響は感じられず、ニュー・エイジ風世界観を、ロック、フュージョン、ニュー・エイジ、ポップスなど取り入れた独自のドラマチックな楽曲で表現し、次々に素晴らしいアルバムを作り上げました。

2000年の「A Leste Do Sol, Oeste Da Lua」を最後に、その後純粋なオリジナル・アルバムは出ていませんが、2012年にはライヴを再開している模様です。新作が期待されます。