2013年3月30日土曜日

「Exit Stage Left 1981」ラッシュ



「Exit Stage Left」は、カナダを代表するバンドRushが、「Moving Picures」(1981)発表後に行なったツアーを収めたフル・コンサート映像です。同名のアルバムが「ラッシュ・ライヴ〜神話大全」という邦題でリリースされていますが、それとは別の内容となっています。

[members]
Geddy Lee(ベース、リード・ボーカル、キーボード)
Alex Lifeson(ギター、ベース・ペダル・シンセサイザー、バッキング・ボーカル)
Neil Peart(ドラムス、パーカッション)
  
[set list]
1. Limelight
2. Tom Sawyer
3. The Trees
4. Xanadu
5. Red Barchetta
6. Freewill
7. Closer to the Heart
8. YYZ
9. By-Tor and the Snow Dog
10. In the End
11. In the Mood
12. 2112: Grand Finale

「ライブで再現できない曲は基本的に作らない」と公言する彼らですが、三人だどこまでできるか、技術と工夫とアイデアの限界を極めんとするかのような緻密なアレンジと、ゲディ・リーとアレックス・ライフソンの絶妙なコンビネーションによる、音の薄さを微塵も感じさせないパフォーマンスに、ただただ圧倒されます。

さらに彼らの凄いところは、演奏に汲々とするのではなく中盤にゲディとアレックスが共にダブルネック・ギターを弾きまくるように、ハードロック・バンド的なノリの良さやカッコ良さを常に保ち続けているところ。

もちろんニール・パートのテクニカルで饒舌なドラミングが、ラッシュ・サウンドに大きなダイナミズムや緊張感を生み出していることも改めて分かります。

Rushは現在に至るまで精力的にアルバムを発表し、充実したライヴ活動を続けています。しかしやはり代表作である「Moving Pictures」に至る時期には格別の思いを抱いている方も多いでしょう。プログレッシヴな面も強い時期で、大作「Xanadu」も取り上げられているのも嬉しいですね。