2013年1月17日木曜日

「Yessongs 1972」イエス


Yes が1972年12月の「Close to the Edge(危機)」発表後に行なったツアーの模様を74分に収めた作品。場所はロンドンのレインボー・シアター。Yesの映像作品は比較的多いですが、この1970年代前半の絶頂期のステージがフル・ステージで堪能できるのはこの作品だけです。


[members]

Jon Anderson(ボーカル)
Steve Howe(ギター、バッキング・ボーカル)
Chris Squire(ベース、バッキング・ボーカル)
Alan White(ドラムス)
Rick Wakeman(キーボード)

[set list]

1. Your Move / I've seen all good People
2. The Clap
3. And You And I
4. Close To The Edge
5. The Six Wives Of Henry 8(抜粋)
6. Roundabout
7. Yours Is No Disgrace
8. Starship trooper(抜粋)


例によって1970年代特有のサイケデリックな演出が邪魔ですが、それを差し引いても神がかった演奏には圧倒されます。何より曲のテンポが速く、メンバーの 演奏の勢いが違います。そしてテクニカルなのにジャズ・ロックなどにはならず、独特の世界を創り上げてしまうところがYesならでは。


ジョン・アンダーソンのビブラートしないハスキー・ハイトーン・ボーカル、ゴリゴリとした音でドライヴするクリス・スクワイアのベース、隙間を全て埋め尽くさんばかりに斬り込んでくるスティーヴ・ハウのギター、そして空間までコントロールしているようなリック・ウェイクマンのキーボード。それぞれの個性をハイ レベルでぶつけ合うアンサンブルはまさに唯一無二。

ドラムスがビル・ブルーフォード(Bill Bruford)でのアンサンブルが聴けないのはちょっと残念ですが、このアメリカ・ツアー開始1週間前に加入したというアラン・ホワイトも若々しいドラミングで緊張感溢れる演奏を繰り広げています。


2012年12月に「40周年記念HDニューマスター版」がDVDとBlu-rayで発売されました。


DVD     Blu-ray