2013年1月19日土曜日

「Pictures at Exhibition 1970」エマーソン、レイク&パーマー


Emerson, Lake & Palmerが、デビューした1970年の12月、ロンドンのライシアムで行なったコンサートのライヴ映像。曲はムソルグスキー作曲(ピアノ曲)、ラベル編曲(オーケストラ)の「展覧会の絵(Pictures at Exhibition)」のロックアレンジ版。


[members]

Keith Emerson(キーボード)
Greg Lake(ベース、ギター、ボーカル)
Carl Palmer(ドラムス、パーカッション)

[set list]  

1. Promenade
2. Gnome
3. Promenade
4. The sage
5. The old castle
6. Blues variation
7. Promenade
8. The Hut of Baba Yaga
9. The Curse of Baba Yaga

10. The Hut of Baba Yaga
11. The Great gates of kiev 

翌年1971年にEL&Pの3rdアルバムとして「展覧会の絵(Pictures at Exhibition)」が発売されますが、その内容は1971年3月のライヴの模様を収めたものでした。つまりこの1970年12月の時点で、このロックアレンジ作品はすでにアレンジ面でも演奏面でもここまで完璧な曲になっていたことになります。


とにかくクラシックの翻案というような行儀の良さは皆無で、たった3人がくり出す荒々しくも緊張感あふれるロック的なダイナミズムに目と耳を奪われてしまいます。特にキース・エマーソンは、非常に高いテクニックを持っているにもかかわらず、身体全体でキーボードと格闘しているようなケレン味がまた大きな魅力。そしてトリオ編成なのにこれだけ圧倒的アンサンブルを目の当たりにすると、いかにこの3人のバランスが良いかが分かります。


例によって70年代サイケデリック映像処理が非常に残念ですが(それもこの作品の場合かなり長い…)、それでも若々しく勢いに乗った演奏と鮮明な映像は、当時も今も傑作ライヴ作品であることは間違いありません。